共感することがめんどくさいあなたへ

共感はめんどくさくありません カウンセリング

「共感する」というと,ちょっと面倒くさいな,という気持ちになることはありませんか?

共感してしまったが最後,ずっと頭から離れないで苦しんだ経験がある人もいるのでは?

逆に,される方としても,簡単に共感してほしくないという気持ちがあります。

なかなか簡単にはいかない「共感」ですが,現代において,大変重要な能力なのです。

 

会社の面接で重要視させるのが「コミュニケーション能力」です。

そして、このコミュニケーション能力は、相手への共感がなければ働かせることができません

 

相手のニーズや不安などがどこにあるのかを、相手目線に立って理解しなければ、よいビジネスは展開できません。

 

共感のないコミュニケーション能力というのは成り立たないのです。

もし、成り立つというのであれば、その意味するところは、相手を騙してこちらが利益を得る、ということかよしれません。

 

この記事では,共感はめんどくさいものではないんだ,ということを述べたいと思います。

「共感はめんどくさい」には共感できる

共感がめんどくさいという心理は共感できます。

 

共感してしまったが故に、せねばならないことを緩めたり、そのことで悩んだり、本来しなくても良いことにまで巻き込まれることになったり、ということは、私にもこれまでなんどもありました。

だから、できるなら見て見ぬ振りを決め込みたいという気持ちもよくわかります。自分もそうだからです。

 

しかし、共感はするけど賛同はしません。

ポイントはここです。

 

共感したからといって、必ず自分の行動を改めないと考えることはないのです。

共感することと賛同、行動することとは別です。

だから、恐れずに共感的なマインドで人に接すればいいのです。

 

例えば、役所に手続きに行ったところ、必要な書類がなくて手続きが完了できなかったとします。

 

その時、係員が

「規則ですので、お手続きはできません。」

と丁寧に言われるのと、

 

「お困りですよね。大変申し訳ありません。なんとかできないか方法を探して見ましたけど、致し方ありません。」

と、言われるのとでは、同じダメでも、後味がだいぶ違います。

 

前者は、「なんだい!あんなふうにつっけんどんに型にはまった受け答えをしなくてもいいじゃないか。ムカムカ」という心境になりかねません。

足りない書類を取りに行くのでもずっと気分が悪いものです。

 

かたや、後者では、同じ書類を取りに帰るにしても、「あそこまで考えてくださった上で仕方ないんなら、仕方ないなぁ。書類を取りに帰るか」と、諦めもつくというものです。

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そのあと、笑顔で迎えられでもすれば、感謝の心が生まれるかもしれないのです。

 

「書類をわざわざ取りに帰らなければならない大変さ」に共感したからといって、決して「それならこっそり私がなんとかしましょう」などと、ルールを破る危ない橋を渡る必要はないのです。

共感と賛同、行動とは別、といのはそういうわけです。

共感してもらえると勇気が得られる

同じ大変なことに取り組むにしても、上司からその大変さに共感してもらい、

「頑張っているね。ありがとう。大変さはよく理解しているよ。」

と声をかけられると、部下は勇気が出るものです。

 

しかし、

「なんだ、まだできてないのか。俺の若い頃はもっとスピードがあったぞ。もっとがんばれ、」

なんてこと言われたら、モチベーションはたちまち下がってしまいます。

 

同じ「がんばれ」というメッセージに、共感を込めるか込めないかで、これだけ違います。

士気にも効率にも関わります。

会社にとって大変な損失と言えます。

 

取引相手に無理な注文をするときにも、発注者目線で「もう一踏ん張りして、明日までにこれだけやっといてくれ」というのと、

無理なことを言っているのは承知している。その上で何とか明日までに間に合わせられないだろうか。」と頼むのとでは、まったく受注者の受け取りは違うものです。

 

この受注者との関係は今後変わらないとしても、自らの発注者から同じようなことをされるということを招くものです。

こういうことは口伝てに伝わって行くものだからです。

 

共感を持ってコミュニケーションをすることは、相手のモチベーションを高めると同時に、自らも共感を受けることにつながるものです。

 

そして、このことを熟知して最大限に利用したのが、「人たらし」と言われた豊臣秀吉であると言っていいでしょう。

共感はめんどくさくない

以上、共感はめんどくさくないどころか、コミュニケーションにとって必要不可欠であることがお分かりでしょうか。

 

自分が当然とおもっていることでも、時には相手の思いに共感してみることで、「いつもありがとう」という言葉が自然に出てくるでしょう。

 

ひどいことをしている人に対して、「きっと何か事情があるんだろうな」と共感の目を向けることで、その人の心の鎧が解け、人が変わったように行動が変わるということもあるのです。

 

共感とは、「たったそれだけのこと」なんです。

めんどくさいことはありませんよ。

 

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