若い創作者の方に伝えたいのは、「たった今」の頑張りが実を結ぶには最低一年はかかるということ。今のあなたが悪い状況なのは、去年の頑張りが悪かったから。今のあなたが良い状況なのは、去年の頑張りが良かったから。「たった今」に一喜一憂しないことが大事。
— 太田克史 (@FAUST_editor_J) 2010年10月22日
居間から8年前のTweetですが,Evernoteに保存してあったものを掘り出してきました。
「たった今」の頑張りが身を結ぶには最低一年はかかる。」
何か新しいことを始めようとする人のマインドセットとして大切なことです。
早く結果を見たくて慌て,一喜一憂する
新しくゴルフを始めた
筋トレを始めることにした
新しくブログを立ち上げた。
何かを始めたとき,それが成就したときのことを考えてわくわくしています。
◇
毎日素振りをして,安定したスイングを身に着けたい。そして早くスコアで100を切りたい!
そう考えて,毎日スイングの練習をします。
しかし,今日のスイングの練習が実を結んで100を切るのは1年後です。
◇
すこし,運動不足で体がぶよぶよしてきた。よし筋トレを始めよう。
余分な脂肪をそぎ落とし,腹筋の割れを見えるようにするのだ。
そう考えて,毎日筋肉痛になるまで筋トレをします。
しかし,その筋トレが実を結んで,腹が割れるのは1年後です。
◇
新しくブログを始めた。毎日記事を書こう。
中身のある記事をきちんと書いて,このブログをよい記事で見たし,お客さんに毎日1000人きてもらうんだ。
そう考えて,毎日一生懸命に記事を書きます。
しかし,だれからも見つけてもらえません。
このブログが見つけてもらえ,人が集まり,毎日1000人のお客さんが見に来てくれるようになるのは1年後です。
・・・
そういうことですね。
私が今書いているこの記事も,2,3か月はだれからも見つけてもらえません。
だれも来てくれません。
こんなに一生懸命に書いているのに,だれも来ないのです。
でも,この記事は,1年後には,かならず見つけてもらっていて,たくさんの人が毎日読みに来る記事に育っている。
そう信じてこの記事を書いています。
今やっていることは,1年後に実を結ぶ。
だから,この記事がどれくらい読まれたのだろうとか,いちいち考えません。
書いたら放置。
今日も読まれてない,明日も読まれてない・・・と一喜一憂しないのです。
しかし,多くの人が1年を待てずに一喜一憂してしまうのです。
「こんなに毎日スイングの練習をしているのに,まだだめだ。ボールのトップをたたいてしまって転がり,池に落ちた。なんで僕はダメなんだろう。きっとゴルフにはむいてないんだ・・・」とたった10日もたたずに自信を無くしたり,
「毎日毎日,筋肉痛になるほど筋トレをして,プロテインも飲んでいるのに全然筋肉がムキムキにならない。僕くらいに脂肪がたまってたら,やっぱり無理なんじゃないだろうか・・・」とたった1週間で悩んだり。自信喪失したりする。
「毎日良質のブログ記事を書いているのに,ぜんぜん検索の100位にも入ってこない。ああ・・やはり書き方がわるいんだ。やっぱり僕には人気ブログなんてつくれないんだ・・」と書き始めてたった1週間目にぼやき,モチベーションを低下させる。
こうして,あまりに一喜一憂しすぎ,最悪の場合,モチベーションを低下させた挙句,挑戦をやめてしまう。
このことの実を結ぶのは1年後だとはらをくくると・・
はらをくくるとは,その選択をした自分自身に自信を持つということ。
スイングの練習は,必ず成果をもたらします。
筋トレは,かならずむきむきのからだをお約束します。
よい記事で満たされたブログは,かならずたくさんの人から見てもらえる人気サイトになります。
。。。でもそれは1年後のこと。
今,今,やっていることに自信を持ち,あとは放置し,結果や成果をみて一喜一憂しません。
そんな暇があったら,スイングの練習をするし,スクワットをするし,よい記事を書くし。
そうやっていると,確実に1年後に実を結ぶよいタネをさらに蒔いていくことができるんです。
教師としての仕事を振り返ってみると,おんなじだった
これはそのまま私達教師の成長にもあてはまります。
私達にとっては,「たった今行う」大切なことは授業です。
今日の授業を大切に大切に行うのです。
それは,子どもが楽しく勉強できるようにするためですが,もうひとつ,自分の教師としてのスキルを向上させるためです。
しかし・・・・
今日のこの時間の授業で発揮された私の教師としての能力が実を結ぶのは1年後どころか,10年後です。
若い頃、教頭先生から「まず10年してから初めて一人前になる!」と言われ、それからは「10年!」が自分の中での合言葉になった事を覚えています。
僕らは技能職ですから、1年どころか技として実を結ぶまで10年かかるつもりでやれ、という事でした。
でも、漫然として10年間送っていても何にも実を結ばない訳で、日々の授業を訓練の場として、1時間1時間を大切に大切にしていって初めて実を結ぶことが可能になります。
ですから,若い先生たちには「こなす」授業ではなく、「発揮する」授業を心がけなさいと言ってきました。
それでも10年です。
「なかなか授業がうまくいかない・・・・」と一喜一憂している暇はありません。
そんな暇があったら,「うまくいかない・・」と自信を失う前に,そんな気持ちはほっといて,明日の授業のシミュレーションをする。
それを10年続けているうちに,いつの間にか,後輩たちから「授業巧者」と言われるようになるのです。
まとめ
今頑張っていることは,すぐに成果を焦らず,「これが実を結ぶのは1年後」とゆったりかまえて,ただひたすら今できることを一生懸命にやることが大事だと思って,今日もトコトコ歩いています。
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